介護食作作りにはかかせないスープ

介護食作りは結構面倒なものです。
家族の分とは別に作らなくてはいけないので、手間と時間がかかりますね。
家族と同じものを食べるにしても、ミキサーで細かく撹拌、飲み込みやすくする必要もあるでしょう。

スープは家族も被介護者も一緒に食べられるすぐれもの。
いろいろな野菜を使って作ったスープは、少量しか食べられない被介護者の方にも、効率よく栄養をとってもらえる一品です

スープ作りは鍋で具材を煮て、ミキサー又はハンドミキサーで撹拌。
シンプルな料理の割にちょっと面倒。鍋もミキサーも洗わないといけないし。
では、そのまま煮て、撹拌までを一つのものがやってくれるとしたら?
あなたがやるのは野菜を切って容器に入れるだけ。
あとは煮込み、撹拌まで自動でやってくれる手間いらずのスープメーカーがあったら?

食べることの楽しみ

介護食は、ヘルパーさんに来てもらい作ってもらっているという方も多いのではないでしょうか。
私の母はヘルパーの仕事をしており、「今日行った○○さんは全然食べてくれなかった」、「○○さんは、美味しい美味しいと食べてくれたよ」と折に触れ話してくれます。
介護されるほうも辛いと思いますが、介護食を作る方もなかなか苦労が多そうです。
聞くとやはり、ハンドミキサーで撹拌、ピュレー状にすることが多いのだとか。

そして私はヨーロッパで料理の仕事をしています。先月、ケアが必要な高齢者が集団で生活している、ケアホームでランチを作る仕事をしてきました。
その日のメニューはラムの煮込み、マッシュポテト、付け合せのスイートコーンと人参、そしてデザートでした。
普通に食事ができる方が多いのですが、やはりその中でも、飲み込み困難の方のためにミキサーで撹拌が必要。
言われたのは、ラム肉、マッシュポテト、スイートコーンと人参も一緒にして、ミキサーで撹拌していいからということ。

料理を作っている側の人間としては、なんだかやるせなかった。
最低でも、別々に撹拌し、「これはラムの煮込み」、「これは人参」として味あわせてあげたかった。
全て一緒にして撹拌して食べさせる。効率はいいけど、栄養だけをなんとか補給しているという感じはぬぐえませんでした。
「食べる楽しみ」がこれっぼっちも感じられない。
私としては、やはり生きているのなら、味覚がわかるのなら、食べる楽しみを与えてあげたい。
体の自由がきかなくなれば、「食べること」が唯一といってもいい楽しみになるのですから。

家族の誰かが作った、あったかい手作りの介護食。一日一食でもいいから作ってあげてほしい。
これが、私が思っていることです。

家族みんなの健康とやすらぎのためにも

スープ、soupという言葉は英語ですが、このスープにあたる「汁物」は姿、形を変え、世界各国に存在する料理です。
英語ではMiso Soupとよばれている私たちの国民食、味噌汁もスープにあたります。
寒い冬、湯気が立ちのぼるコーンスープ、海外旅行から帰ってきて、「ああ、やっぱり日本が一番だー」とホッとする味噌汁。
汁物には人の心をホッとさせる「別の味付け」があるようです。

そんなスープを作って、家族のみんなを幸せにしてみませんか。
一口飲み、「・・ふぅー」と安心のため息がでる、やっぱりウチのごはんが一番だなと思う、手作りスープ。
おいしいおウチごはんには、栄養を摂るだけでない、そんな「心の栄養」も入っているのですよ。

このページはスープ作りを通して、家族の心と体の健康を提案しています。特に要介護の方を抱えたお宅の、介護食作りの参考になればと思っています。

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